
わたしはよく講演会や研修会を行いますが、そもそもなぜ人前で話をすることをしているのでしょう?
それは、プレゼン力(りょく)を磨くためです。
プレゼンは、presentation(プレゼンテーション)の略で、伝えたい事を端的に効果的に伝える技能です。
この力があれば、人を動かす事ができます。
医療行為は、患者さんが動いて初めて成り立ちます。
どんなに良い薬、治療を施しても、患者さんが行動を起こさなければ、それは診療をしたことにはなりません。
外来は忙しいです。
たくさんの患者さんが待っています。
診察室にお越しいただいた患者さんは、話を聞いて欲しいと切実です。
そうなると、医師が説明する時間は限られます。
できるだけ患者さんの話に時間をかけたい私は、自分の考えを伝える時間を極力短くします。
そうするとその説明時間の密度を高めなければなりません。
そこでプレゼン力です。
短い時間でかつ1回で、患者さんに印象的に伝え、なおかつ帰宅したら何らかの行動を起こしてもらう。
それができて初めて治療と称する事ができるのです。
そのために日々の診療もそうですが、研修会講演会を多数積み重ねて、プレゼン力を磨いているわけです。
日々是精進(ひび、これしょうじん)。
プレゼンは1日にして成らずです。
以上、研修会会場からお届けしました!!
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