診断、これすなわち診立て。未来のあなたを予測するもの

私の仕事の一部をご紹介。

現在行っている仕事のうち、医療に関する事は主に診断と治療です。
今日はその診断について。

診断とは何か!?

診断とは、未来を予知することです。

「あなたはうつ病ですね。」とか「不眠症ですね」など、病名を言って終わりというわけではありません。

たとえば診察でうつ病がわかったとしましょう。
患者さんにとって大事なのは、うつ病という病名よりも、むしろ今後どうなるかという未来を知りたいわけです。

過去と現在は患者さん本人がよくご存じのはず。
私はその先に起こる未来を予想しなければなりません。

具体的には、仕事を休まないといけないのか、薬を飲まないといけないか等。

特に初診は患者さんも医者も出会ったばかりです。
1回患者と会っただけで、その人の未来を言い当てる事など(特に私には)できません。

でもこの方の症状やこれまでの経過から情報を引き出し、その情報と頭の中の臨床経験と知識で、似たパターンの患者さんがいなかったかどうか脳内検索します。


そして似たパターンの患者さんの記憶が検索ヒットしたら、それが診断となります。

「お話を伺ったところ、これまでの経過からうつ病が一番考えられます。今は不眠の症状が主ですが、放っておくと気分ややる気もなくなります。早い段階でお薬治療を受けることをお勧めします。今はまだ休職の必要はないですが、残業は避けた方がいいでしょう」

というような具体的なアドバイスができます。
過去の事例と典型的な経過のパターンを知っていれば、未来を予測することが可能です

(もちろんその為には大盛りの臨床経験が必要です)。


注意していただきたいのは、診断=その人ではないことです。

「私がうつ病になったのは、いつも悲観的だからでしょうか?」
など、病気=人格という心配をなさる方がいます。
もちろんそんな事ありません。

決して診断は、人格を表しているものではありません
ましてやレッテル張りでもありません。

もちろん診断は、患者さんやご家族からの情報あっての作業です。
患者さんからいろいろ語ってもらい、その中から必要な情報を取り出し、経験から過去と同じパターンを拾い出し、診断そして未来予測をする。
これらは患者さんと医師との協同作業です。
医師ひとりだけで完成するものではありません。

いろいろ教えてください、あなたの事を。
一緒に未来を予測していきましょう!!

以上、診察室からお届けしました!!

(1026文字)