あるものでやりくりするって楽しいし、すごく尊い事だと思う

ある患者さん曰く。

「先生が出す薬は少ないのでは?」

お答えします。

はい、確かに薬は他の医療機関に比べると、少ないかもしれません。

もちろん患者さんの具合にもよりますが、出す薬は少なくするように心がけています。

薬物療法において、あまり薬のレパートリーを広げようとも思いません。

たとえば、抗不安薬は現在日本で13種類くらい発売されています。
しかし私が採用するのは基本4種類です。
4種類でも多いと思っています。

眠剤も20種類発売されています。
そのうち、私が処方するのは6種類くらいです
(他院からの継続処方で、変えて欲しくないというお申し出のある薬は別)。

新しい薬をどんどん試してみようというより、今ある薬でなんとかやりくりするのが好きなタイプです。
1錠でうまくいかないなら2錠にしたり、半分にしたり、1/4にしたり。
内服するタイミングを早めたり遅めたり。
また安定剤・睡眠剤が増えないように漢方薬も織り交ぜています。

ユーザーである患者さんと話し合い、その方にとってベストな薬物療法を心がけています。

たぶん根が貧乏性なので、使えるものは使おう精神が強いのでしょう。

もちろん、薬を少なく使うのが最良という訳ではありません。
発売されている薬を全て熟知し、いろんな種類を試して治療する医師もいます。
それはそれで、私は尊敬しています。
要は、薬物療法に対して単剤でいくか、多剤でいくかの違いです。

料理にたとえると、調理するときに包丁は1本で済ますか、食材によって包丁を変えるかの違いです。
ちなみに私は、調理するときは愛用の果物ナイフ1本です。
私にはこれで十分です。

なので、製薬会社の方々、すみません。
熱心に営業して下さるのですが、「根が貧乏くさい医者」の認知を変えないと、当院への販売は大変だと思います。
頑張ってください←誰に言っている?

以上、とくだ心療内科診察室からお伝えしました!!

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