文句を言ってくるイヤな相手に対応するときの処方せん

産業医をしていると、営業職や窓口対応の方々の大変さが分かります。
一部の人達だけですが、理不尽な事を言ったり、一方的に文句を言ったり、罵倒するなど散々なことする人達もいます。
ホント、いやですよねぇ。
できたら会いたくないですよね、正直。
これって災害レベルです。

でも仕事で出くわしてしまったとき、どうするか?
大事なこころをすり減らさないための方法をお伝えします。

まずは落ち着いて深呼吸

相手は怒り口調で、あなたに襲いかかってきます。
しかしすぐに反撃したり、ひるんではいけません。
相手はあなたのこころの動揺を燃料にします。
自分から燃料を与える必要はありません。

まずは1つ、深呼吸しましょう。
この深呼吸のワンクッションを置くことによって、あなたは自分のペースを取り戻せます。
まずは冷静に。
ここからあなたの対応は始まります。

相手を観察する

相手が文句や悪口を言ったりすると、つい反論したり言い返したくなります。
でもそれ、ムダです。辞めましょう。
あなたが言い返しても、相手はその倍以上のエネルギーを使ってあなたに再攻撃します。

テレビの”すかっとジャパン”で、一言相手を打ち負かすシーンありますが、実際はあんな事ほとんど起こらないです。
言い負かされた相手は、かえって怒りを増幅させ逆襲しますからね。

どうするかというと、相手を観察しましょう。

まずは相手の表情を見てみましょう。
怒っているけど、実は目がぱっちりして可愛いなぁとか、鼻毛の処理忘れているなーとか、唇が乾燥しているからハチミツ塗るといいのになぁとか考えます。

その間、相手からはしっかり話を聞いているように見えます。
まぁ、演技みたいなものです。

ここでゆとりが出てきたら、相手の言葉を分析してみましょう。

相手は何を求めているか?

これですよ、これ。
この考えができれば、クレームや文句を言う人達の9割は対応できます。

私に文句を言っているが、希望なのか、苦しさを理解してほしいのか、そもそもうっぷん晴らしなのか。
相手は感情的になっているので、つかみにくいかもしれませんが、何をして欲しいのかを想像して聞くと、文句の言葉の中に、宝物があるような気持ちになれます。
なので、相手の話を聴くのが楽しくなります
(我々精神科医は、このような訓練を受けています)。

そのための必須アイテムは?

じゃあ話を聴く心構えはできたとして、実際に聴くとき、便利なアイテムがあります。

それは、紙とペンです。

相手の話を聴きながら、メモするのです。

別に相手の言葉を記録して裁判に備えよという訳ではありません。

そのときに感じた
自分の考えをメモするのです。

相手の話に集中し、その時感じた事をペン先に宿して記録する。
書くという行為を行うと、脳の中の網様体賦活系(もうようたいふかつけい)なる所が活性化します。

網様体賦活系とは、いうなれば脳のフィルター。
このフィルターを通して、雑念を払いのけ集中力を高めていきます。

カンのよい皆様はもうお気づきですね?

そう、相手の文句に対応する
広くいうと、相手の話を聴くということは
自分の脳を活性化
すなわち、鍛えているわけなんですよ!!

苦情処理のように見えて、実は自分を鍛えている。
これって、すごくないですか?
ビバ!!網様体賦活系。

文句を言われることは確かにしんどいけど、実は自分自身の脳を鍛えているんですよ。
批判に強ければ強い程、人間として成長しますよ。
ワクワクしません?

以上、診察室からお伝えしました!!